ザァーッ。
昭和な一日は、ショパンの雨音には程遠い激しいロックな音が窓の外から聞こえてきます。
記憶にないほどルーティーン完全休養日と決めていたにも関わらず、ルーティーン通りの午前四時に目が覚めて二度寝も逃した朝です。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
レッドデータブックって、生物だけではないですね。
喫茶店にもあります。
クリームソーダ、
プリン・ア・ラ・モード、
ホットケーキ、
フルーツパフェ、
プリンパフェ、
チョコレートパフェ、
チョコバナナパフェ、
フルーツポンチ、
ウインナーコーヒー、
ナポリタン、
ハンバーグとナポリタンセット、
たまごサンド、
…
若かりし半世紀前、
バイトで貯めたなけなしのお金を握りしめて喫茶店に通っていたあの頃。
ホニャララPAYなんてない時代。
底なし沼のような胃袋を満たしてくれたメニューの数々を、
「腹一杯食べろ」
と、黙って大盛りにしてくれたマスターの髭面の顔が瞼の奥に蘇ります。
いつもカウンターに陣取って、
生意気にブラックコーヒーを飲んで顔を顰めていた姿を、
マスターがタバコを燻らせながら、腕を組みながらニコニコしたカッコいい男の姿に憧れていました。
そんなマスターは、母親と同じく卒寿を迎えた頃だろうなあと、思いを巡らせています。
還暦を過ぎた姿を見たら、
「いい男になったな」
言ってくれるでしょうか。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。