春告鳥が鳴かない朝は、
染井吉野だけが日に日に花をつける、
どんよりした目覚めです。
青空と雲が交差する夜明けは、
そろそろ、花冷えの日の出を迎えます。
夜半に降った真丸の雨粒が、
息吹を感じさせます。
森を吹き抜ける風が、
水滴をポンと弾きます。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
目覚めないスプリング・エフェメラル。
なかなか暖かくならない森で、目を覚ましません。
時折、森を駆け抜ける風が起こしますが、
ぐっすり眠ったままです。
初恋。
耐え忍ぶ。
下を向いて恥ずかしそうな姿の花言葉。
下を向いてじっと耐える姿の花言葉。
春の日差しが差し込むのを待ちます。
そして、パッと花びらを開かせます。
その一瞬を待ちますが、
願いは叶いません。
また、いつか会いに来るとします。
水滴が一粒、地へと帰ってゆきました。
妖精たちは7、8年かけて目醒めます。
自生の〝彼女〟たちは、絶滅危惧の危機に瀕しています。
それでも、必死に長い年月を重ねて生まれてきます。
だからこそ美しいのでしょう。
春の妖精たち。
目を覚すのをそっと見守ります。
「水ようかん買ってきて」
朝っぱらの第一声です。
3月いっぱいで終わるのをちゃんと知っています。
約束通り買って帰ると、
「早よ食べよ」
「おいおい。いまから晩ご飯や」
「別腹や」
「あのなあ、別腹と言うのは食べた後に食べるもんやがあ」
「ほんなもん、どっちも一緒や」
「まあ、ほやな」
腹がいっぱいになると、これです。
どんだけ、くつろいでるんやろ。
そして、テレビにツッコミを入れます。
「(寝室の)エアコン付けてこ」
定時の9時、寝る準備です。
ぐっすり8時間。
翌朝は、5時に起きてお化粧です。
このほか、ばあさんも、息子同様、ルーティーンがあります。
1日の始まりは新聞取り。カーテン開け、朝食後のお薬、ゴミ箱の整理、洗濯、ポットの水差し。ときどき裁縫。などなど。
同じことの繰り返しですが、とても元気に過ごしています。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
3月30日 6.79キロ 🏃♂️ 132.0キロ
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