スプリング・エフェメラルを求めて山に入ると、
木々の間をすり抜ける風は、春の香りに包まれます。
まず出迎えてくれた一匹のギフチョウがヒラヒラ、奥へ奥へと誘ってくれます。
どんな春の妖精たちと会えるのか、疲れた筋肉に息吹が宿ります。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
ギフチョウがまず会わせてくれたのは、
たった一輪のカタクリ。
可愛い姿は、まるで森の妖精。
他の妖精たちは、まだまだ夢の中のようです。
ちょっぴり慌てん坊さんの妖精は、木漏れ日を浴びながら春風に揺れています。
ギフチョウが次に向かったのは、
袴を履いたようなショウジョウバカマ。
ブナの道やドングリの道に、転々と咲いて迎えてくれました。
案内をしたくれたギフチョウに別れを告げてエイドステーションへピットイン。
目覚めを待つ桜、ソメイヨシノの下で、
石臼で引いた蕎麦に舌鼓を打って、
少し早いお蕾見。
春の日差しは、まだまだ冷たい春風に負けているようです。
スプリング・エフェメラル。儚い妖精たちは、少しずつ目を覚ましているようでした。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。