真っ暗な冬空に瞬く星が見えたり隠れたり。
目を凝らすと雲がスピードを上げて流れています。
やがて覆い尽くすと、細かい雪がはらはらと天空からゆっくり落ちてきます。
まるで、
「落ちたくない」
声が聞こえてきそうです。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
25年間ご苦労さん。
毎日台所に立つようになって、どれぐらい時を経たんだろう。
今は、両手にできた赤切れ、手荒れ軟膏、ハンドクリームを武器に日々闘っています。
30代で建売を壊して新築してから25年、今朝一本のナショナルが役目を終えました。
流し台で手元を照らす最重要ポジションを長年務めてきました。
今朝は、もう暗くて思うように包丁が〝走り〟ませんでした。
居なくなって気がつくありがたみ。
「お前は何も言わずに25年間照らし続けてくれたんだなあ」
金曜日の資源ごみ回収の日まで、台所の一番暖かいところに置いておきます。
そして、バダンタッチする新しい奴はパナソニックにしてやろうと思います。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。