三月だと言うのに、北風が冷たく久し振りに肌を切る寒さに凍える朝です。
冷たい風に嬉しそうに揺れる日本水仙が、エールをくれます。
遙か東の空にほっかり開いた雲間が、
やがて昇るであろう朝陽の火柱に染まっています。
これからのひと時。
写人がお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
3月6日。今日は、ばあさんの89回目の誕生日です。
ふと思いついて、
仕事帰りに慌てて、閉店間際のケーキ屋さんに飛び込みます。
「はあはあはあ。バースデーケーキください」
「ど、ど、どんな感じがいいでしょう」
店員さんが戸惑っています。
「あんまり甘くなくて、歯が悪くても食べやすいケーキでお願いします」
「・・・。カスタード生地のフルーツはどうでしょうか」
「それでお願いします。あっ、プレートと蝋燭もお願いします」
「何本にしましょうか」
「89本でお願いします」
「・・・」
ははは。流石に無茶でしたか。
「おたんじょうび♡おめでとう!」
「こんなのはどうでしょうか」
「おお。いいですね。でも14本かあ」
夜な夜な二人で全部食べました。
「ありがとうね。ありがとうね」
何度も何度も礼を言うばあさんです。
「もう分かったって」
昨年末のクリスマスケーキに次いで、人生二度目のケーキプレゼントです。
「あたしの誕生日は、地久節やで、絶対忘れんのや」
「はあ?なんやそれ」
「なんや知らんのか。皇后さんの誕生日やが」
「昭和皇后さま?。初めて聞いたわ」
「そんなこと言ってたのは戦前やろ?」
「ほや。祝日やったんや。カレンダーにも載ってたんや」
僕の頭の引き出しに二つ入りました。
そして、人生初のばあさんへの誕生日プレゼントです。
パワーストーンのブレスレット。
お仏壇屋さんのパワーストーン教室「真こころ」で、
ばあさんが一つ一つ選びました。
無類の宝石好き。
いやあな予感が…
息子は両腕にはめていますが、その2つより高価に。
それはもうパワーストーンを超えて、宝石となりました。
「自分で選んだ世界に一つだけのブレスレットやざ」
「すごく素敵なのが出来たわ」
大喜びです。
よかった。本当によかった。
まあちゃん、ありがとう。
石選びが、やっぱり親子らしいみたいです。
手占いしてもらってご満悦の、ばあさん。
一夜明けると、早々とブレスレットをはめるばあさん。
デイサービスのお友達に頂いたマスクを手に、話が止まりません。
よっぽど気に入ったようです。
よかった。本当に本当によかった。
ばあさんが選んだパワーストーンで作ってもらったブレスレット。
ルビーの指輪が色褪せます。
そして、二人でランチ。
冬季閉店から3月1日に再開したばかりの足羽山にある「木の芽屋」さんで、
山菜そば、京南蛮そば、とろろ雑穀釜飯、でんがく、おでん、そばアイス。
「美味しい。美味しい」
ばあさん、いっぱい食べました。
幹人くん、チャコちゃん、ありがとう。
日本水仙が北風に揺れています。
なんだかスイングしているようで、嬉しそうです。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
3月4日 5.34キロ 🏃♂️18.80キロ
3月6日 6.38キロ 🏃♂️ 25.19キロ
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