夢も見ないまま目覚めた朝は、全く音のない世界。
カーテンを開ければ、すっぽり深い霧に包まれています。
霧にむせぶ街灯の瞬きだけが、営みを告げています。
用意を整えて表に出て耳を澄ませば、微かに遠くから車の行き過ぎる音が聞こえて参ります。
音もなく流れ風に揺れる霧の向こうに瞬く満天の星が、瞼の奥で輝きます。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
真っ暗闇の中を走っていると、いつも心細くなります。
そんな時、癒しと元気をくれるのが〝声なき応援団〟です。
昨夜布団の中で、ネットサーフィンしていて「国境なき医師団」の公式サイトに辿り着きました。
苦境にある人々を、すべての垣根を超えて差別することなく援助すること。危険を認識して、自らにいかなる補償を求めないことが理念です。
中国武漢から流行の兆しが見える新型コロナウイルス。肺炎対策チームの医師が武漢の現場で感染したとワイドショーで伝えています。
十数年前に猛威を振るったSARSの時も、第一線で陣頭指揮に当たったようです。
東京に匹敵する一大ハブ都市が封鎖されました。
人災、天災、紛争など、現場は危険と背中合わせです。
カメラマンもそうなんですが、現状を伝えるためには現場に入らなければならないのも事実です。
命を落とすカメラマンも多くいます。でも、絶対に命を落としてはいけないのです。「生きて」伝えるから力があるのです。
声なき声援を受けて走る意味は免疫力を上げることです。
姿なき敵に打ち勝つためには、これしかありません。
そろそろお別れの時が近づいてまいりました。
ようやく深い霧が晴れて、青空が広がってまいりました。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
1月24日 6.75キロ 🏃♂️90.54キロ
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