厳冬期とは程遠い暖かい雨が路面を濡らします。
いつもなら、エアコンのリモコンに手が伸びる朝ですが、朝一番の作業はなしです。
まだまだ暗い夜明け前、
雨にほくそ笑みながら二度寝と洒落込むものの、冴えた目は一向に眠る気配を見せません。
カーテンの向こう側では、
幼稚園のバスを待つ親子が、傘の花を開いています。
雨はしとしと降り続いています。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
米寿の母親と還暦の息子。
ようやく念願叶って、心に残せました。
写心は勿論なんですが、
二人の時間を残しておきたかったのです。
いろんなことを話しながらの撮影でした。
「親父との馴れ初めは?」
「パパが東京まで追いかけて来たんや」
出身の武生でしばらく付き合っていたようですが、
母親が大蔵省での務めが決まり上京したんですが、親父は居ても立っても居られず、東京まで追い掛けて行ったようです。
「愛の結晶が俺かあ」
「ほやほや」
人生60年目にして聞く衝撃の事実です。
すごく心が暖かくなりました。
その他、
親父が映画のキャメラマンになったこと、
福井に戻ってテレビ局開局に尽力したこと、
テレビ局では俺をモデルにコマーシャル撮っていたこと、
その後アルトCPスタジオで働いたこと、
家には田舎から出て来た福井大学生と高志校生の女の子が下宿していて勉強を見てもらっていたこと、
いっぱいいっぱい話しました。
あっという間のひと時は、
かけがえのない時となりました。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。