星の瞬きご届かない朝は、
月明かりだけが地上を照らしています。
まだまだ夜明けまでには時がある登山道を、ヘッドライトと月明かりだけを頼りに歩を進めると、
突然、眼下に宝石を散りばめたような〝絨毯〟が広がります。
やがて稜線に出ると、身を切るような北風が嘲笑うかのように、体をすり抜けてゆきます。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
せっかちな河津桜が二輪、冷たい北風に耐えています。
いくら早咲きとは言え、いくらなんでも早過ぎます。
連日の暖かさに堪えきれなかったのでしょうか。
365メートル上空で一足早い春が、
眼下に広がる街並みを静かに見守っています。
ふと天空に目をやれば、
下弦の月が白み始めた空から、春を感じる我々を眺めています。
朝日はまだ昇ってきません。
東の彼方の空が僅かに赤く染まるだけです。
朝日と月の追いかけっこを観戦するには、北風が寒過ぎます。
河津桜に別れを告げます。
1週間のご無沙汰でした。
今回は同伴です。
テッカテカに光る息子の頭に、大喜びの母親です。
「頭重ないの?」
「はあ?」
「ひっで伸びてきたで」
「ああ、毛ね」
「ほやなあ。散髪行くかな」
「あたし、一万六千円。お兄ちゃんは?」
「おれ、千円」
「安いのお」
「まあな」
今朝もまた大笑いで1日が始まりました。
「化粧品もう無いんやけど」
と、もじもじしている母親です。
「買いに行くか?」
長い間、化粧なんてしていなかった母親。
最近、デイサービス、ライブと昔取った杵柄で、化粧に大忙しです。
行きつけて馴染みの化粧品屋さんで揃えてもらってご満悦です。
ただ、金額に腰が抜けそうになった息子です。
「八万円…おれ、もう何年もゼロ円」
「女は高いんや」
帰宅後は、苦笑いした出ません。
散髪も化粧品も桁違いです。
それでも、お洒落を楽しむ母親の姿は嬉しいものです。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
1月17日 5.49キロ 🏃♂️66.34キロ
1月18日 5.77キロ 🏃♂️72.12キロ
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