syabito’s blog

写人です。走り回ること、山に登ること、写心を撮ることが好きで、人呼んで「鮪」と発します。

県都霧中

久し振りに夜更かしした朝も、

体内目覚ましはいつも通り正確です。

どうしても見たかった夜明け。

福井らしい冬の天気の合間をぬっての、神からの贈り物です。

天空を見上げれば、満天の星は深い霧に遮られて姿は見えないものの、

月明かりは霧を突き破って、煌々と輝きを放っています。

星だけではなく、地上の営みも深い山の中で、

眼下を走り去る車のエンジン音だけが、僅かに耳に届きます。

全ての明かりや音が、オブラートに包まれたように柔らかです。

ようやく地平線が姿を現した東の遥か彼方の空に、一筋の飛行機雲がシャープに一筋。

まるで生き物のように、ゆっくり蠢く霧とは対照的です。

これからのひと時。

写人が、あなたにお送りする写心の定期便「maguroストリーム」。

皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。

f:id:syabito:20200116143150j:image
f:id:syabito:20200116143144j:image

真っ暗な下市山ミルキングロードを一気に駆け上がります。

第一展望所。霧の中。スルー。

第二展望所。霧の上に出ました。雲海が県都をを包み込んでいます。

ここからが自然との闘いです。

とは言っても何もできませんので、ひたすら神様と話をしながら待ちます。

上空には、下界からはベールを身に纏っていた月も、クリアな姿を現しています。

やがて、東の彼方の日本百名山荒島岳横から、朝日が広大な空をオレンジ色に染めながら昇ってきました。

ほとんど風は感じないものの、街を覆い尽くした霧は怖いぐらいに蠢きます。

走って行けそうな気がしてきました。

中心部のビル群が見え隠れしています。

県都霧中。

夢中でシャッターを切ります。

気が付けば、朝日は空高く昇っています。

ふぅー。

頭に付けたヘッドライトのスイッチをそっと切ります。
f:id:syabito:20200116143156j:image

昨夜は母親がビールを呑むと言います。

ここの所、ワイン、日本酒、焼酎と立て続けにデビューを果たし、とうとうビールです。

「先生にちくるざ」

「ちびっとだけや」

「糖尿やら高血圧の薬呑んでるもんがあかんあかん」

90近くになって酒の味を覚えた母親です。

ちょっぴり責任を感じている息子です。

 

1月16日 1.51キロ 🏃‍♂️60.85キロ
#ルーティーン #ラン #running #run #2020 #風景