季節外れの初夏の陽気が街中を覆う中、
名残の夕焼けに西の彼方の空が薄っすら燃える頃、
夜の帳が落ちて街並みの灯りが一際鮮やかになります。
濃紺のグラデーションが徐々に漆黒の闇となった空に、
二等星程度の流れ星に似た光が、南西の彼方から北東のビルの谷間に奇跡を残して去ってゆきます。
きぼう 。
約400キロの天空を通り過ぎる国際宇宙ステーション(ISS)は、約5分間のショーをプレゼントしてくれました。
明日は宇宙元旦。
これからのひと時。
写人が、彼方にお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
今回はダメかなあ。
季節外れの暖かさをもたらした強い南風で、上空の雲が猛スピードで流れて、瞬く一番星を飲み込んでゆきます。
3年前は早朝でした。
霧が立ち込めて諦めかけていた時、サアーッと一瞬晴れて、その間を見事に通り過ぎました。
午後7時13分ごろ、JR福井駅の恐竜くんの遙か彼方の南西の空に突然姿を見せました。
同15分過ぎ、ほぼ天頂に到達。
2分後には北東のビル群の向こう側に姿を消してゆきました。
恐竜くんは、ウオーンと吠えて長い首を左右に振って喜んでいます。
家路を急ぐ人たちは全く気がつかない様子です。
希望の光の帯は、まるで急ピッチで進む再開発と北陸新幹線を見守っているようでした。
最高気温が23度を超えて初夏の陽気となった日中は、汗ばむ暑さで半袖でもいいくらいでした。
蕾がピンクに膨らんだお堀端のソメイヨシノにキャメラを向けます。
そう。
今日は「キャメラが生まれた日」でした。
キャメラを本格的に操るようになって40年。どれだけのシャッターを切ってきたでしょうか。
いつもフレームを通して心で見つめ、心で闘ってきました。
出来上がった写心で、心に訴え続けてこました。
人生60年が過ぎた今も、そしてきっとこれからも。
今夜のきぼうは、条件が難しい撮影で、
「ダメだったか」
夢中でシャッターを押し続けた2分半。
あっという間の2分半でしたが、とてつもなく長く感じました。
現場では諦めていたのです。
ところが家に帰って確認したところ、
暗闇に薄っすら光の軌跡が。
奇跡が起こりました。
写心の神様、ありがとう。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
3月19日 4.77キロ 🏃♂️ 87.05キロ
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