春は名のみの風の寒さや。
道すがら、真っ赤に燃えた真ん丸朝陽が幻想的に浮かんだ。あっという間に霧に飲み込まれた。
健康のためにと友人と登り始めて5年。この間、大勢の友人たちと知り合った。文殊山でしか会わない友人ばかり。それでも、ここに来れば打ち解けあえる。
それが文殊山。
天空の河津桜。
先日咲き始めた河津桜がいっぱい花を咲かせていた。眼下に広がる雲海に遮られて春の便りは届かないだろう。
蕾に滴る雨粒が朝一番の水分補給か。ピンクの花びらは一層鮮やかを増しているように見える。
見る見るうちに霧が街を飲み込んでいく。まるで生き物のように。
福を呼ぶ福寿草。
永久の幸福と長寿の花。
山頂付近の登山道から奥まった所にひっそりと咲いている。おそらく目にする登山者は少ないだろう。
文殊山はまだまだ早春。もうしばらくして、カタクリが咲き乱れると春本番を迎える。
花の撮影はとても難しい。一番美しい姿を撮ってあげたいといつも思う。
花って人間と一緒で表情を変える。でもそれって、人の喜怒哀楽が鏡のように映ってるんじゃないかと思う時がある。
なるべく笑って撮ろう。
雲海をバックにいつもの記念写真。何百枚になっただろうか。
宝物だ。
3月16日 7キロ 67.3キロ
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