どこまでも空が高くなってきた。
燦々と輝く太陽も大空というカンバスに筆を走らせたような雲もみな遥か彼方に見える。
走りながらそんなことを考えているのだ。
秋の扉が開いたと感じている。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
TOKYOパラリンピック2020が終わった。
始まったころ、まだまだ残暑が厳しく、涼しい部屋でのんびりテレビ桟敷だった。
毎日、オリンピックとは違った感動を味わっていた。
正直、こんなにパラリンピックにどっぷり浸かったことはなかった。
選手たちと一緒になって笑ったり、泣いたり、悔しがったりしている自分がいた。
最終日、女子マラソンに出場した福井出身の西島美保子さんの、倒れそうになりながらゴールを目指して走る姿を見た時、最高潮に達して涙腺が崩壊して〝ダム〟が決壊した。
痙攣を起こして今にも前のめりに倒れそうになって立ち止まる。ゴールまで500メートル。
がんばれー。
ゴールしてー。
パラリンピアンたちの爽やかな笑顔が残暑を吹き飛ばしてくれたらしい。
ふと気がつけば、選手たちの笑顔に負けない爽やかな秋空が広がり、秋風が吹き抜けている。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。