木々の色づきも分からない夜明け前は、
漆黒の空と区別がつかない、遥か彼方の地平線も瞼の裏で想像するしかありません。
暗闇にようやく慣れた目に写った山並みは、微かな霧に、ソフトフォーカスのフィルターをかけたようです。
衣を纏ったその上空に、明けの明星が見えたり隠れたり。正に〝瞬く〟がピッタリ姿を見せています。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
里山が色づいて複雑な模様になり始める中、奥越前の九頭竜湖畔の紅葉が見頃を迎えたとの便りが届きました。
数年前、どうしても湖底の紅葉が見たくて、カヤックで最奥部へ。
山の雪解け水が流れ込むポイントは、僅かな汚れもない透明度100%です。
木々の紅葉がはらはらと舞い降ります。僅かな時、湖面を漂ったのち、静かに湖底に沈んでゆきます。
そして、濁りに遮られることなく到達する日差しを受けて、キラキラと輝きます。
そんな季節を迎えました。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。