漆黒の夜空が、
厚い雲に覆われていることを告げています。
街灯の明かりを頼りに、少しずつペースを上げます。
やがて、
東の彼方が明るくなってくると、
覆っていた雲がどんどん、上空の風に押し流されていくのが分かります。
北の空を見上げると、
旅鳥の編隊が川の流れを目印に南の空へと、優雅に羽ばたきます。
10人家族です。
山並みの向こうに姿を隠した朝陽の光芒を浴びた赤く体を染めた小白鳥たちは、まるで小赤鳥です。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
ぽつぽつ降っていた雨が上がると、
天空の雲が徐々に晴れて真っ青な空が現れます。
取り残された雲が真っ赤に染まりました。
山の向こうに姿を隠した朝日の光が放射状に伸びる中、
10羽の小白鳥が休憩地に一目散。
〝聖地〟まであと2キロほど。こちらもさらにペースを上げます。
息を切らして到着すると、先着の小白鳥たちはのんびり羽を休めています。
ゼエ、ゼエ、ゼエ。間に合った。
コオー、コオー、コオー。
一斉に川面を、しぶきを上げながら、滑るように滑空して出発します。
先を急いでいるのでしょうか。
僅か数分の休憩です。
超低空飛行から飛び立った10羽の小白鳥たちは、
日野山から西山公園上空を、大きく弧を描いて南の空へと消えていきました。
河原の整備が行われている聖地は、安住の地ではなかったようです。
来年はきっと、ゆっくり休めるはずだから、許しておくれ。
ん?菜の花?
年の瀬に菜の花って。
確かに暖かい冬ではあるけれども、今咲かなくても。
今年の冬は、どこか風景がいつもと違いますよね。
ルーティーンを終えてテレビでは、年末年始は大雪の恐れと告げる予報が流れています。
雪は、彼方の山々が薄化粧する程度が一番と思いながら、スキー場だけは厚化粧でと、一人ノリツッコミににやける朝です。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
12月28日 12.76キロ 🏃♂️110.83キロ
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