遠く地平線のシルエットが姿を現すころ、
深々とした夜の闇に命が宿り始めます。
満天の星輝く遥か雲海の上を音もなく流れる風は、一日の始まりを告げています。
盛りに鳴くヒグラシに小鳥のさえずりが重なる夜明けの静寂の、なんと饒舌なことでしょうか。
日の出とともに鳴き出すであろうアブラゼミの大合唱が耳の向こうに聞こえてまいります。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りする写心の定期便。「maguroストリーム」。
皆様の、お供を致しますパイロットは、わたくし、福田正美です。
諦め掛けていた御来光が雲間を突き破って、文殊山山頂に差し込みました。
暁天登山の醍醐味は、思いもよらない自然からの恵みを感じることにあります。
おはよー。
早起きフクロウにあいさつ。
今朝は見つけられました。
朝日の光が万物に息吹を与えてゆきます。
なんと神々しく、美しい輝きなんでしょう。
今朝の日の出は格別です。
オレンジから濃紺へとグラデーション。
暁のころ、ヘッドライトの明かりを頼りに山頂を目指します。
男衆三人、朝日を浴びて暁天記念写真。
台風が上陸したと、画面のニュース速報が伝えています。
上空を見上げれば、黒い雲が細々と輝きを放つ三日月を見え隠れさせています。
あんなに輝いていた光の帯も、もう届きません。
猛スピードで大空を流れる雲と、下山準備をする頰をすり抜ける風が、風雲急を告げています。
お送りいたしました、この写心が元気とともに美しくあなたの心に届きますように。
写人がお送りした写心の定期便「maguroストリーム」。
お供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
7月27日 6.17キロ 95.8キロ
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