淡い風景
風雨はまだまだ冷たいよね。
朝走っているといろんな春を見かけるんだけど、季節が同居していて可哀想な時があるね。
でも、生きる息吹というか、躍動を一番感じる季節でもあるんだよ。
今日も生きるパワーをもらった朝だった。
春の淡霰
朝方降ったのかな。処処、霰が残ってる。
物ともせず天に向かってニョキニョキと伸びる土筆ん坊は元気だ。
「春の淡雪」とはよく言ったもので、雲間から朝陽が差し込み出すとキラキラと輝きながら見る見るうちに解け出したよ。
河原の土手をサクッと5キロほど走って戻ると、霰は跡形もなく消えちゃってて、土筆ん坊が益々生き生きと背伸びしてた。
しばらく、腰を下ろして土筆ん坊を眺めてたんだけど、
「おいおい、また来たぞ」
「さっきめっちゃ撮られだけど」
「今度はジーッと見てるだけ。鬱陶しいな」
「まさか、食べようと企んでるかも」
「マヂか」
「ヤバい」
「俺たち美味いからな」
「人間界では佃煮が美味いらしいぞ」
「おっ、立ち上がったぞ」
「ひーッ」
「おっ。行った行った。良かった」
「あいつ、毎日自撮りしてるよな」
「ああ。変な奴やな」
「明日も来るかな」
「それにしても元気なやっちゃ」
そんな会話がヒソヒソ、ザワザワ聞こえてきそうやった。
淡い自分ホワイトデー。
バレンタインデーでは自分チョコが流行りらしい。なら、自分ホワイトデーもいいぢゃないか。
ケーキ注文するとき、いつもドキドキする。
還暦でも好きなもんは好っきゃ。
綿帽子のようなアイスがどんどん溶けていく。
これもまた〝春の淡雪〟
3月14日 5.1キロ 54.3キロ
#ルーティーン #ラン #running #run #2019 #風景 #福井