syabito’s blog

写人です。走り回ること、山に登ること、写心を撮ることが好きで、人呼んで「鮪」と発します。

怖かった…

長雨の合間に広がった青空は、どこまでも澄んで遥か彼方の宇宙まで駆け上がっていけそうに思わないか。

気が付けば、お盆を過ぎた夏に何か忘れ物をしてきたと感じている。

 

写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。

 皆様のお供をいたしますカメラマンは、わたくし、福田正美です。

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今年の夏は時が過ぎるがとても早い気がします。

ギラギラと照りつける太陽の容赦ない陽射しは姿を消して、

今はもう秋の気配さえ漂います。

何十年ぶりだろうか。

長い夏休みの終盤は、ステイホームのリビングのエアコンは止まったままです。

暑さ寒さも彼岸まで。

例年ならば、まだまだ残暑厳しいはずのお盆ですが、このまま秋の彼岸まで移ろうのでしょうか。

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戦後76年。

自分の中で風化させないために、毎年映画やらドラマを観たり、本を読んだりしています。

「妻と飛んだ特攻兵」

自宅の動画チャンネルを何気なく探していたら、すぐに目に止まりました。

昭和天皇玉音放送が流れてから四日後、満州で日本人をソ連軍の虐殺から守るために、同乗を懇願した妻を乗せて特攻した実在の軍人の実話のドラマ化です。

軍記違反で長い間語り継がれることがありませんでした。

 

ドラマが始まって間もなく、母親が話し始めました。

「B29が頭の上をいっぱい北に向けて飛んで行ったんやわ。そしたら、真っ暗な福井の方の空がパァーッと明るくなって花火のような火柱が上がったんやって」

武生に生まれ育ち、当時14歳で女学生だった母親は、この特攻の1カ月前、空襲警報に逃げ込んだ近くの田んぼで、真っ暗闇の空にゴー音を轟かせて飛び去る何十機ものB29を見上げていたそうです。

そして、北の空が真っ赤に染まって花火のように…。

 

1945年11月19日午後11時24分から翌20日午前0時45分。

「福井大空襲」です。

 

「とても怖かった…」

 

2時間ドラマが終わるころ、話し終えた母親の目は、遠くを見る悲しいに溢れていました。

ほとんどドラマの内容が記憶にありません。

 

戦後76年、こんな話は語り継がなければいけないし、風化させてはならないと改めて思いました。

実話の詳しい内容は本を読もうと思います。

 

お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。  

写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。  

皆様のお供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。