お彼岸の中日の朝は、とても饒舌です。
いつもならひっそりしている近くの墓地は、早朝からお参りする家族連れで賑わっています。
お線香の香りが漂う中、ご縁さんの読経が秋風に乗って聞こえてきます。
稲の刈り取りが済んだ田んぼで、白いアマサギが遠巻きに見守ります。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りする写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
例年なら、マイ秘密基地内のトレーニングコースに咲き誇る真っ赤な彼岸花が見当たりません。
お参りする人たちで賑わうお墓を背に走り抜けます。
母親を連れて、越前國二の宮、劔神社へ。
道中、
「このお蕎麦屋さん、パパと来た」
「劔神社は初詣に2回来た」
昔の事はよく覚えている母親です。
「お賽銭あるんか？」
と、お札しか入っていない財布をゴソゴソ。
ヤバい。
「あるある」
と、慌てて小銭を用意する息子です。
手作りお惣菜のじんべえへ。
「お持ち帰りで」
「お店ごと持ち帰って」
と、会話も弾みながら、
気が付けば、2人で食べきれないほどのお惣菜が、トレーの上に。
商売上手なおばさんの巧みな会話に、してやられました。
〝涙〟をこらえていた空が、
とうとう泣き出しました。
静かに忍び寄る台風の姿が瞼に浮かびます。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込んでゆきますように。
写人がお送りしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。
9月22日 4.68キロ 103.33キロ
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