本格的な春が近づいてきた証かな。
三寒四温を繰り返しながら一雨ごとに暖かくなってくるんだろうな。
昨年2月6日の1メートル50センチ超えてた雪がこの時期ほとんど消えちゃってたもんな。にも関わらず、桜は今月の29日に開花したよなあ。ってことは今年はもっと早いのかな。
朝から雨。街角のベンチを濡らす雨粒がピアノの鍵盤を叩いてるみたいに踊ってる。
そして、一度も使われることがなかったであろうみどりのスコップが寂しげにぽつんと佇んでる。
「今年は雪積もらなかったのお」
「ほやなあ」
「楽チンやったやろ」
「俺たちは使ってもらってなんぼやでなあ」
「もうそろそろながらに戻るんやろ」
「ほや。また来年遊んでくんねの」
スコップと恐竜たちの井戸端会議が聞こえてきそうやな。
雨に濡れた花が一層春色を演出しているね。
きっと、ひとかきもしてもらえなかったスコップと、誰が掛けたか、出番が少なかった傘がひっそりと寄り添って。
春を感じて心ウキウキの筈なのにな。二つの光景を見ていると何故か切なくなる。
2月が終わって明日から3月。季節の移りめは楽しくもあり、寂しくもあるな。
♪は〜るよ来い。は〜やく来い。
♪還暦迎えた、まーちゃんが。
♪赤いちゃんちゃんこの、べべを着て〜。
♪おんもへ出たいと、待っている。