激しく打ち付ける雨音に目覚めた朝は、
布団の中のガッツポーズから始まります。
いつものように、エアコンのリモコンを探すものの、
あまりの暖かさに手を止めます。
タイミング良く最低気温を知らせるテレビ画面に目が引きつけられます。
10度。
寒の入りを過ぎたとは思えない、暖かい雨です。
これからのひと時。
写人が、あなたにお送りします写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。
朝食を済ませ、デイサービスの迎えを待つひと時、
雨が上がって朝日の日差しが差し込みます。
ファンヒーターが示す室温は、短時間で設定温度に達しています。
大野ではなんでも、1月として、観測史上最も高いようです。
朝食を終えて、ぽかぽかの中、昨日の話で盛り上がります。
「春はお寿司食べて、夜は鍋。食べ過ぎたのに、一夜明ければ腹は空くなあ」
この一年で5キロ減った母親も、
「昨日はいっぱい食べたのお」
ここで、母親の口から衝撃の事実が。
「東京の大蔵省印刷局で働いていた時、実業団9人制バレーボール部のキャプテンやったんやざ」
「えっ!まぢか」
「武生高校女学生時代からやってたんやざ」
「むう。どおりで、20キロのタンク蹴飛ばすし、椅子にもひょいと飛び乗るはずやな」
「あたし、スポーツウーマンやったんや」
「俺は間違いなく血を引いてるな」
「ほやほや」
今では、手を引いて歩いてやらないと危なっかしい母親ですが、運動神経の良さは体が覚えているようです。
暖かい日差しが差し込むまどろみの中の会話は、時間が経つのを忘れます。
ピンポーン。
お迎えのワンボックスカーに乗る足取りが、いつになく軽やかでした。
ルーティーン休みの朝は、
いつもの慌ただしいさとは違って、たっぷり、ゆっくりなひと時でした。
こんな一日の始まりも必要です。
お送りしましたこの写心が、あなたの心に美しく溶け込みますように。
写人がお届けしました写心の定期便「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。