syabito’s blog

写人です。走り回ること、山に登ること、写心を撮ることが好きで、人呼んで「鮪」と発します。

守られた伝統、養蚕

梅雨明けはまだまだと言うような灰色の空が明けて、白白とした夜明けの時に心を休める時、
青々と茂った稲を揺らす風は、たゆみない成長の営みを見るようです。

豊かに流れゆく風に心を開けば、天を目指す花が揺れる朝の静寂の、なんと饒舌なことでしょうか。
光を届ける燦々と輝く太陽が瞼に浮かんでまいります。

これからのひと時。
写人が、あなたにお送りする写心の定期便。「maguroストリーム」。
皆様のお供を致しますカメラマンは、わたくし、福田正美です。

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立葵の花が夏を待ちきれずに、天辺の蕾がほころび始めました。
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福井、いや北陸唯一の養蚕農家で県産繭の出荷準備が始まりました。

愛情を注ぎ込んだお蚕さんがせっせと作った繭玉を、一つ一つ丁寧に仕分けします。一匹で作った単繭と2匹以上で作った玉繭を選別します。

今年は2万個だそうです。

昔話に花を咲かせながら、1日で作業を終えます。少しでも早く乾燥させないとならないからです。
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お蚕さんは桑の葉をひたすら食べ続けます。

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蚕室はお蚕さんが桑を食べる音で賑やかだそうですが、やがて音が止みます。

耳を澄ますと、パチパチと不思議な音がし始めるそうです。繭を作り始めたお蚕さんの合図です。

今年は未明に始まりました。

なんと、2日ほどで真っ白で綺麗な繭玉を作ります。

糸を吐きながら作るので、お蚕さんは小さく縮んでしまうようです。

養蚕を始めて40年以上。一時は必要としてくれる人がいなくなり、辞めることも考えたそうですが、今は大切に育てた繭を必要としてくれる女性が三国にいます。糸を紡いでいます。

心込めて作られた物には命が宿ります。それで作られた物にのりうつります。

日本の伝統がいつまでも続いて欲しいですね。

 

そして、繭の中では幼虫だったお蚕さんがサナギなって、羽化を目指してるんですね。

 

お送りしましたこの写心が、美しくあなたの夢に、溶け込んでいきますように。

写人がお送りした写心の定期便、「maguroストリーム」。
お供をいたしましたカメラマンは、わたくし、福田正美でした。

 

6月20日 6.41キロ 138.04キロ

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